YesとNoで迷っている「バニタス」

ここ最近のエンドレスリピート曲、moumoon『PAIN KILLER』より「バニタス」について

どうにも沁みる歌なので語ります。

私が普段聞いているのは moumoon か MONKEY MAJIK で、両者はかけ流していて心地よく、何をしていようと全然邪魔にならないんです。英語と日本語の割合が絶妙で、意味がなんとなくわかるけどよくわかるわけでもない。だから考えずに聞けて、気持ちよく流れていきます。

そんなわけでよく聞いていたので「バニタス」についても今知ったというわけではないのですが、心にクリーンヒットする時期がだったんですよね。

で、こうなって初めて曲名の意味を考えます。曲名になっている単語を知らないことに気づきました。

バニタスって?

バニタスが vainitas で合っているならウィキペディアにありました。静物画のジャンルの一つであり、「人生の空しさの寓意」がテーマの絵だと。

人生の空しさ……なるほど。自分にいかにもヒットしそうなジャンルだわ。相変わらずの自分に呆れました。

自分の根底に空しさがずっと居座っているらしいことはともかく、この「バニタス」という歌はそんな空しさを歌っているのではありません。やさしいのに力強い、一緒に生きようとする歌です。

でも、そうだなあ、

胸の底に空しさがあるから、だからこそ、励まされるのかもしれません。何も知らない人が全然関係ないところで歌っているのではなくて、同じ痛みを知っている人が寄り添ってくれている、隣にいて歌ってくれているんだと思えます。

ピアノの旋律は儚くやさしく、心細く頼りない思いを受け止めてくれます。

そのあとのサビは力強く展開します。

イエスとノーで迷ったら 今を
めちゃくちゃだって 生きてみればいい そして
明日の空が 何色に光るか
きみと見上げて 確かめてみたいの
イエスとノーで 迷っている バニタス
あとすこしだけ 泣いてみればいい いつか
君が嫌だというまでは ずっと
繋いだ手と手 絶対、離さない

私(きみ)が生きていくことを全力で応援してくれています。めちゃくちゃでもいいし迷ってもいいし泣いてもいい。それでも他から見たら大したことのない人生なのに、そんな人生をずっと隣にいて同じ景色を見たいって言ってる。なんなの、泣くでしょ、こんな存在。誰なの。歌なの?

もうねー、歌のコーナーでゲームの話をぶっこんで悪いんですが、長いこと『ドラクエ11』にハマってたんで、そんなときに、

イエスかノーで迷ったら

なんて聞こえたものですから、ドラクエ11の主人公に乗り移っていた自分は、自分のことだと思いましたよね。

ほんと、ドラクエの主人公って喋らなくて「はい」か「いいえ」でしか答えられないんだもん。世界崩壊あたりからグッと引き込まれて、自分が世界を救う理由が明確になり主人公=自分になった終盤、酷な選択がありました。

そんなボロボロの自分に、こんなふうに歌ってくれたら、仲間が言ってくれてると思っちゃいましたよ。

イエスかノーか。
いつでもどこかで選んで、こうして生きてきたんですよね。尊い人生だと思えてきますよね。

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